バイオ燃料増産に対する問題点/オイルピークへの対応

 「農業とエネルギー」開始から2ヶ月が経ちました。あらためてエントリーを読み返してみると色々なことに気づかされます。ひとつはバイオ燃料増産に対する問題点やオイルピークへの対応について、考え方がまとまってきたということです。下にそれを記してみます。



バイオ燃料増産に対する問題点


 これまでオイルが支えてきた規模の経済活動は、オイルピークを迎えることで困難となる。しかし代替エネルギーとして期待されているバイオ燃料には次の問題点がある。

 ・水不足などの問題からオイルの様には大量生産できない
 ・バイオ燃料の大量生産大量消費は温暖化を加速させる危険がある


  【参考】

  バイオエタノールはガソリンの代替にはならない
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20071026/1192725185

  トウモロコシ・エタノールの拡大が続くと米国の水がもたない
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20071015/1192184480

  バイオ燃料作物栽培は想定以上のN2Oを排出
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20071010/1191511165 




オイルピークへの対応


 オイルピークへの対応を考えてゆくと、結局は「省エネ」と「エネルギー源の分散」という地味な結論に落ち着く。



□考えがまとまるまで


 ところで、考えがまとまるまではいろいろとブレが出ている。


  「国産バイオ燃料の大幅な生産拡大」のまとめ
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20071007/1191329748

 産油国アメリカ、EUなどは、原油価格の高騰に対応するためエネルギー源の分散化を図っている。一方で日本は原子力に注力するあまり、バイオマスなどへの対応が遅れている。「バイオマス・ニッポン総合戦略」でどれだけ巻き返せるかが注目される。


 上記は「バイオマス・ニッポン総合戦略」を読んでいたときに「産油国アメリカ、EUに比べて日本のバイオ燃料への力の入れ方は規模が小さすぎる!」と感じながら書いたもの。いまでは、「そんなに単純ではないな」と考えることができます。


 上記は恥ずかしい限りですね。今後も自分の足跡を振り返りながら反省しながら進んでゆくことは約束します。当ブログの数少ない読者には、当ブログの意見には上の様なブレがあることを許していただければ幸いです。