小水力が注目されない理由


 田植えの手伝いが終わりました。
 これで秋には新米が食べられるでしょう。
 それにしても日頃の運動不足が身にしみますね。


 さて前回の「固定価格買取制度「小水力も」斉藤環境相」にanhedoniaさんとBIWAさんからコメントをいただきました。そこで小水力が注目されない理由と「小水力を応援したい一般市民は,具体的にどうしたらいいと思われますか?」という話が出てまいりました。というわけで少し考えてみたいと思います。


  固定価格買取制度「小水力も」斉藤環境相
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20090429/p1



小水力のメリット


 最初に小水力のメリットを3点挙げるとするならば下記ですよね。


  ・太陽光や風力に比べ、出力が大きい
  ・太陽光や風力に比べ、安定性が高い
  ・太陽光や風力に比べ、安い


 そもそも国土に高低差があって降水量が多い日本では、水の位置エネルギー使って発電するのが吉っていう地域が多いのは自明なわけだから、全国一律にコスト・バカ高の太陽光のみをFITの対象として普及推進を図るのはいかがなものか、という気がしますよ。ま、無駄な公共事業やるよりはいい、という程度の経済対策としてなら分かりますが。



小水力が注目されない理由

 小水力が注目されない理由は下記4点かな。


  ・基本的にはローテク
  ・初期投資費が大きい
  ・権利関係が複雑
  ・欧米ではマイナー


 水流を利用して水車を回し発電するなどということは大昔から行われていることで、太陽光発電などと比べると、まぁ目新しいことは特にないです。また水路に水力発電設備を設置するにはある程度の工事が必要となるわけで、初期投資が大きいのも難点です。さらに水利権等の権利関係の複雑さなどから個人での設置が困難なのが致命的ですね。

 さらに、小水力利用が欧米でマイナーだから日本でも注目されないんじゃないかと私は思いますね。国土に高低差があって降水量が多い日本では、水の位置エネルギー使って発電するのがよい地域が多いと思うのですが、欧米でブレークしている技術をキャッチアップして追い抜けといった日本的ないつもの感覚で新エネも語られることが多くなってしまったから、日本は小水力が有利な地域が多いでしょって言ったところで欧米で流行ってないじゃん、って無視されるんだろうと思ってしまいます。


 つづく



■関連記事