スマートグリッドの脆弱性


 スマートグリッドの実証実験が進むアメリカでは、スマートグリッド脆弱性についての検証も始まった。

 インターネットと同じくスマートグリッドもハッキングなどのセュリティ問題を抱えることが想定される。そこでセキュリティ企業がスマートグリッドを調査をしたところ、現時点ではプロトコルの改ざん、バッファ・オーバーフロー、悪意あるコードのまん延といった脆弱性を抱えていることが明らかとなった。



次世代電力インフラ「スマート・グリッド」,普及前に脆弱性の解決を
ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090324/327064/

 セキュリティ企業の米IOActiveは米国時間2009年3月23日,次世代の電力供給インフラ「スマート・グリッド」のセキュリティについて調査した結果を発表した。それによると,スマート・グリッドの制御技術は,プロトコルの改ざんやバッファ・オーバーフロー,ルートキット,悪意あるコードのまん延といった一般的なセキュリティの脆弱性を抱えている。

 こうした脆弱性を突かれた場合,電力会社がリモートから電力メーターを管理するためのインフラ(AMI:Advanced Metering Infrastructure)が乗っ取られる可能性がある。AMIの制御が悪意のある第三者の手に渡ると,電力会社は詐欺や脅迫,訴訟,広範な電力システムの停止といった脅威にさらされることになる。

 この様なセキュリティの脆弱性をゼロにするのは困難だろう。むしろ既知となった脆弱性についてすみやかに対処できるような仕組みが必要とされるのではないか。いずれにしても今後、セキュリティを意識したスマートグリッドの仕様作りは大きな仕事となるかもしれない。