「農本主義」じゃないけれど


 私は農本主義者ではない。でも農本主義的かもしれない。過去のエントリーを読んでいてそう感じた。端的に現れているのが以下のエントリーである。


 日本人はどこまで減るか
 http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080608/p1

 食糧自給率あれこれ
 http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080610/p1

 
 私は、人間や食糧は地方で生産され都市で消費されるものであると考えており、現在は消費が強くなり生産が弱くなったため、今後は生産の強化を図らねばならないと考えているわけだ。



 といっても資本主義においては、貨幣が活発に運動する都市でより大きな利潤や剰余価値が生まれることは理解する。


 「農本主義」とか「資本主義」とか
 http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20090304/p1


 都市では、消費や交換が活発に行われ利潤や剰余価値が生まれる。ということで資本主義においては都市が重要であるのは間違いない。



 しかし、日本国にとっては地方も重要だ。


 東京に住む人の多くは地方出身者である。そして結婚は遅く、子も多くは作らない。これは江戸もいっしょで、歴史的にも世界的にも都市の人口再生産力は弱いのだ。


 都市が発展しても、地方が疲弊すれば日本国は弱まる。なぜならば日本人が減るからだ。都市と地方がバランスしてはじめて日本国は維持される。


 国体を貨幣の運動効率だけで考えるのは危険である。


 というわけで日本は、2人以上の子供を育てる農家を守るべきであるし、都市が生む利潤や余剰価値を地方に還流させるべきだと思う。


 という考え方はやはり農本主義的かもしれない。