「農本主義」とか「資本主義」とか

 「農本主義」という主義があるらしい。昔から。



  重農主義農本主義
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E8%BE%B2%E4%B8%BB%E7%BE%A9



 「農本主義」とは、富の源泉は土地が生み出す農産物にあり、健康な人間は農地を耕すべきだ、というたいへん潔い主義のようだ。


 「農本主義」はたいへん潔い主義なのだが、今ではぜんぜん支持されていない。富の源泉としては、少なくとも資源やエネルギーも加えなきゃいけないわけで、こればっかりは仕方のないことです。



 一方で、良くも悪くも「資本主義」は世界を覆っている。



 資本主義
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9

社会に貨幣を投下し、投下された貨幣が社会を運動してより大きな貨幣となって回収される場合、この貨幣が「資本」とよばれる。資本が利潤や剰余価値を生む社会システムのことを「資本主義」という。

 資本主義における貨幣ってスゴイ。貨幣が社会をグルグルまわることによって利潤や剰余価値を生む社会システムを「資本主義」というならば、「資本主義」は定期的にバブルを生む宿命を背負っているのだろう。



 貨幣は社会をグルグル回る。
 「金は天下のまわりもの」って誰が言ったんだろう、昔の人はすごいや。



 バブルが発生しては破裂するのは「資本主義」の宿命だろうけど、だからといって「農本主義」を支持する気にはなれない。「農本主義」はシンプルで好きだけど、とても不利な主義だと思う。



 「資本主義」におけるバブルの発生と破裂は、スクラップアンドビルド的な意味もあるのかもしれず、長い目で見たら社会の活力になっているのかもしれない。またロシアは「国家資本主義」なる道を邁進しているらしいし、資本主義の欠陥を修正する“○○資本主義”とかがいっぱい出てくるのかな。



 これから日本はどうなるんだろう。まぁ、とりあえず、“日本的資本主義”のモットーは「金は天下のまわりもの」にしてはどうだろうか。