キッチンガーデンのすすめ


 「農地と生活者」で下記の結びを書いた。

 つまり、「農業」そのものをビジネスとする方向もあるが、生活者が農作物の栽培に触れる方向でのビジネスもあるだろう。それは生活者にとって使い勝手のよい「市民農園」を運営することであったり、「自宅の庭やベランダ」での農作物の栽培方法伝授し栽培キットを販売することであったり、それら「キッチンガーデン」愛好家のコミュニケーションの場を提供することであったり … と様々なアイデアが浮かぶはずである。

 いま必要とされている仕事とは、生活者と農地との新たな関係をデザインする仕事ではないだろうか?

 というわけ、「食糧自給率をなんとかしなければ」と一度でも考えたことがある都市住民の方は、まずは「キッチンガーデン」を初められてはいかがでしょうか。


   書いたのはいいけれど

 

「食糧自給率をなんとかしなければ」


    から

「キッチンガーデン」を初められてはいかがでしょうか


   までの流れが説明不足の様な気がする。



 ということで以下に「キッチンガーデンのすすめ」を書いてみます。



■キッチンガーデンのすすめ



 いま日本国の「食糧自給率をなんとかしなければ」と考える人は、「エネルギー自給率もなんとかしなければ」と考えている人だと思う。

 また「食糧自給率をなんとかしなければ」と考える人は、「貿易」による食糧とエネルギーの確保が今後はキツくなると考えている。さらに、食糧とエネルギーを「貿易」で十分に確保できなくなったとき、それぞれの「自給率」が壊滅していると国家が破綻しかねないとも考えている。


 しかしこの問題は、ある程度ならば家庭レベルでも解決できるのではないか。


 農地の「所有から利用」を促す農地法改正がなされ、また小水力等の新エネルギーが手頃になれば、家庭レベルでも、農地利用権とエネルギー源を確保することが可能となる。まず家庭レベルでの食糧とエネルギーの自給率向上を達成してしまえば、仮に国家が苦しくなったとしても、最悪の事態は避けることができるだろう。


 またその様な活動が広がり、家庭レベルでの食糧・エネルギーの自給率を高めることを国策とせよという意見が多くなれば、あらゆるレベルでの食糧・エネルギーの自給率問題は解決へと向うだろうし、そしてそれは最高の社会保障にもつながるはずだ …


 などと夢を膨らませてゆくと、いまは市民農園・キッチンガーデンで農作物の生産技術を習得しておくのも悪くないですよね!


 ということです … ムリですか?