貧困への注目と農業


 「農業とエネルギー」の更新をサボっていた2008年9月から2009年2月の間に変わったことのひとつに「貧困への注目」がある。


 世界的な金融危機が進行している現在、現役世代の多くが貧困層への転落について考えたことがあるのではないだろうか。「ルポ 貧困大国アメリカ」で描かれている世界は未来の日本である様に感じられる人は多いだろう。


ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)


 また「反貧困―「すべり台社会」からの脱出」の湯浅誠さんの活動が注目を集めるのも、現役世代の多くが貧困を他人事として突き放せないからだと思う。


反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)


 当然、セーフティーネットを張り社会保障を厚くしろという声は高まるが、公的年金医療保険介護保険など既存の社会保障は「だまされないための年金・医療・介護入門」に詳しい通り、実質的に崩壊している。



 このような中で、農業へ退避しようとする意識が強まるのは分かる。


 都市の貧困層として生きるのと、農村の貧困層として生きるのでは、幸せになれる可能性は農村部の方が高いのではないか? という注目のされ方はあるだろう。


 つづく … かな