農業への注目について


 「農業とエネルギー」の更新をサボっていた2008年9月から2009年2月の間に変わったことといえば「農業への注目」もあります。


 失業率が高まり雇用問題が深刻化するにつれて、失業者を吸収すべきは農業であるという形での注目が集まりました。ひどい例で行くと「派遣村行くなら農業すればいいじゃない」という意見もありました。


 言うまでもないことですがコレは“言うは易し行うは難し”です。


 今の農業に必要なのは経営力です。まず利益を確保し、そして限られた経費のなかで、いつ・何を・どれ位つくり、そしてどうやって売るかを図り、それらを実現させる経営力こそが農業には必要です。しかし、残念ながら農業で成功するような経営力を持つ人は、すでに農業以外で成功しているケースが多いようです。


 経営力がない人が農業に参入した場合、すぐに失敗するか、誰かに指示された農作業を毎日黙々とこなすことになるので、なかなか続かないだろうと思います。農作業は単調でキツイですし。



 ピークオイル後のエネルギー・食糧安全保障における農業の役割といった形で「農業への注目」が高まるのは、まだ先のようですね。