「シュードコリシスティス」とは?

 前回のエントリーでDr. K様から指摘をいただきました「シュードコリシスティス」を軽く調べてみました。



  マリンバイオマスは食糧難の救世主?
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080119/p1#c



 まず結論からをいうと、軽油を作る微生物といわれる「シュードコリシスティス」の情報はネットにはあまりないようで、いまいちよく分かりませんでした。


 「シュードコリシスティス」は、日経新聞(2005年6月17日朝刊)に掲載された「水とCO2使い軽油作る微生物――海洋バイオ研、温泉から発見。」という記事に軽油を作る微生物として紹介され、この微生物を発見した株式会社海洋バイオテクノロジー研究所が研究を進めて実用化を目指しているらしいことが分かりました。


 しかし、その後の続報はなく、株式会社海洋バイオテクノロジー研究所のWEBにもあまり情報はありません。微細藻類等を利用したCO2固定技術として作製中とされているくらいでしょうか?



 微細藻類等を利用したCO2固定技術
 株式会社海洋バイオテクノロジー研究所
 http://cod.mbio.co.jp/mbihp/j/topics_j_main.php?topicsno=24

微細藻類等を利用したCO2固定技術

地球温暖化の要因である二酸化炭素(CO2)の増大を防ぐため、光エネルギーを利用した生物学的CO2固定化技術が求められている。MBIでは、高効率CO2固定藻類を収集し、独自に開発した平板フォトリアクターを用いた培養法で、77g /m2/dayのCO2固定に成功した。採取した微細藻の中には、デンプンや脂肪を多量に蓄積するものも見い出された。現在、光合成で石油(n -アルカン)を生産できる微細藻を遺伝子工学的手法を用いて作製している。


 あと「テレビユー福島」で「シュードコリシスティス」についての番組が放送されているみたいですね。



 6月18日放送 「軽油を作る微生物」
 テレビユー福島
 http://tuf.co.jp/ekibun/ekibun060618.html

 岩手県釜石市にある「海洋バイオテクノロジー研究所」は、海などにいるバクテリアや微生物を研究する専門の研究所だ。ここで発見した「シュードコリシスティス」という微生物は、光をあてると水と二酸化炭素を合成して、軽油に似た成分の油を作ることがわかった。この微生物は、温泉水から発見された。大きさは200分の1ミリで楕円形をしている。研究所では、どのような環境にすると増殖が進むのかなどを研究している。バクテリアなどの微生物は、医薬品の原料などに役立てられているが、「シュードコリシスティス」は、地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの削減に役立てられないかと考えられている。それは、植物と同じように二酸化炭素を吸収するからだ。それは、二酸化炭素を吸収する能力が植物の50倍もあるからだ。大きな施設で、「シュードコリシスティス」を培養すれば、二酸化炭素を処理する設備として実用できるのではないかと期待されている。

 めぼしい話はこれだけです。実用実験が行われているという話でも見つかれば色々わかって来るのでしょうが。株式会社海洋バイオテクノロジー研究所に話を聞くしかないのかな?



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