未開発地点の豊富な水力 2
「ハイドロバレー計画ガイドブック」のまとめを続ける。
今回は「2.水力開発の現状と促進制度」の「2.2.5 未開発地点の豊富な水力」の“その2”である。
■まとめ
日本の包蔵水力には地域的な偏りがあるのだろうか?
ガイドブックでは地域別の包蔵水力を次のようにまとめている。
経済産業局 | 包蔵水力(MWh) | 既開発・工事中(MWh) | 未開発(MWh) |
北海道 | 10,109,488 | 5,870,885 | 4,238,603 |
東北 | 31,586,987 | 21,748,974 | 9,838,013 |
関東 | 12,533,640 | 9,346,018 | 3,187,622 |
中部 | 33,568,121 | 24,595,930 | 8,972,191 |
北陸 | 19,050,623 | 14,936,861 | 4,113,762 |
近畿 | 5,816,862 | 3,245,903 | 2,570,959 |
中国 | 6,519,133 | 4,454,257 | 2,064,876 |
四国 | 6,533,246 | 4,291,593 | 2,241,653 |
九州 | 9,647,267 | 6,962,554 | 2,684,713 |
沖縄 | 63,932 | 6,299 | 57,633 |
合計 | 135,429,2992 | 95,459,274 | 39,970,025 |
考えてみれば当たり前なのだが、大きな山脈をもつ東北、中部が包蔵水力では抜けている。ここでは試算されていない農業用水等でも同様の傾向が見られるはずである。
ハイドロバレー計画ガイドブック
http://www.enecho.meti.go.jp/hydraulic/data/dl/G02.pdf
平成16年3月末現在における我が国の一般水力の包蔵水力は、表2.2.2に示すとおりです。
また、出力区分別にみた包蔵水力は、図2.2.4に示すように、未開発地点として中小水力の地点が多く残されています。
なお、この包蔵水力にはハイドロバレー計画に適用するような農業用水や上・下水道などを利用した小規模なものは含まれていないため、これらを考慮すれば更に増えてきます。
1 2 3 経過年数 → 40 年
発電原価
円/kWh 発電原価(補助なし)
〃 (補助あり)
減価償却完了
図2.2.4 出力区分別包蔵水力
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地域別に見た未開発包蔵水力は、表2.2.3に示すように東北経済産業局管内と中部経済産業局管内が多く、この管内で全体の約47%を占めています。