畑を20年間ほったらかすと林になる


 畑を20年間ほったらかすと林になる …


 ウチの田んぼの横に「20年前はいい畑だったんだよね」という林がある。そこの木々がウチの田に影を作るので、田植えの前に所有者の許可をもらって義父と私とで伐採をした。私にとってはチェーンソーを使って木を倒す「木こり」の作業は生まれて初めての経験。ビビりながらの作業であったが、まぁなんとかお手伝いはできたようだ。といっても地上15mあたりでチェーンソーを使いながら枝を落としてゆく義父を見ると農家の奥深さをあらためて思い知らされる。農夫に必要なスキルは多様なのだ。


 また感心したのが、畑を20年ほっておくと雑木林になるということ。農家を手伝っていると植物の力強さに感心する … というかウンザリする。雑草とか、マジでウザイし。耕作破棄地の増加が問題となりつつあるが、とりあえずは田が田であること、畑が畑であることに、農家の営みを感じる人間が増えてほしいと思う。


 ちなみにホッタラカシの林の中は、気持ちが良くない。林もちゃんと人間が手を入れたほうがいいということが体感できた。そして、この辺の感覚を言葉にするのはなかなか難しい。グリーンツーリズムの意義があるとすれば、こういうことを体験することなのだろう。林業は日本人が守らねばならない仕事のひとつであることに疑いはない。


 ということを考えると下記の方向がいかにばかげているかが分かるわけで。


  「野菜工場」に政府支援の愚
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20090411/p1


 ほんと経済バカって始末が悪い。