アメリカ国務省・ワトソン主席交渉官 曰く


 14日のNHK「今日の世界」で、来日中のアメリ国務省ワトソン主席交渉官が気候変動問題についてインタビューを受けていた。ワトソン主席交渉官はアメリカの気候変動に関する各国との交渉担当者とのこと。気候変動問題に対するアメリカの取り組みを知る人物としては筆頭なのではないか。氏の発言の要旨は下記の通り。



■ワトソン主席交渉官 曰く


 アメリカ主導で京都議定へ続く国際的な枠組みを作るためのアメリカの主な動きは下記の通り。


 2007年9月 ワシントン

   主な排出国を集めて国際会議開催

 2008年2月 ハワイ

   国際会議開催(2回目)

 2008年 夏

   首脳級会議開催予定


 ここでいう「主な排出国」は17カ国、これらの国の排出量を合わせると世界の排出量の8割を超える。会議の目的は「京都議定へ続く国際的な枠組み作り」への「合意」または「賛同」を得ること。その後、国連に働きかける狙いである。


 注目の「数値目標」については「(従来の公約どおり)2009年までに何からの数字が発表されるだろう」とした。早期の「数値目標」発表には否定的で、2008年は大統領選の年であり議会との議論に難しさがあることを理由にあげた。




■まとめ


 気候変動問題においても米国は主導的立場に立つことを狙っている。現在は欧州が先行しているが、どこまで巻き返しがなるのだろうか。ブッシュ大統領は、2008年の一般教書演説で下記の通り語っている。


 「温室効果ガス削減のため国際的な合意が必要」

 「全ての国が参加すべきで例外は許されない」


 この点は日本の主張と共通する部分である。気候変動問題において日米の連携が上手く行くのかも注目である。



 ピークオイルより気候変動問題?
 http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080213/p1