オーストラリアの農産物輸出、2050年に15-79%減少の恐れ

 農業情報研究所様の記事です。



□事象


 オーストラリア農業資源経済局(ABARE)は12月6日、気候変動(地球温暖化)のオーストラリア農業への影響に関する研究報告を発表。


 報告によると、気候変動により農業生産性と世界経済活動は退潮し、主要農産商品の世界生産にも影響を与える。


 世界の小麦、牛肉、乳製品、砂糖の生産は、2030年までに2-6%の範囲で減少、2050年までには5-11%減少する。オーストラリアではそれぞれ9-10%、13-19%の減少となる。


 このような変化は国際農産物貿易に大きな影響を及ぼす。オーストラリアの主要商品の輸出は2030年までに11-63%、2050年までには15-79%減る。オーストラリアは、農業生産と輸出に関して世界最大の悪影響を受ける国のひとつとなる。



■まとめ


 地球温暖化により、農業生産性はもとより世界経済さえも退潮することを前提とする研究がなされていることが興味深い。


 日本ではこの様な前提での研究はされているのだろうか。





豪州主要農産品輸出 気候変動で2050年には15-79%も減少の恐れ ABAREが報告
農業情報研究所(WAPIC)

http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/climatechange/news/07120701.htm

 オーストラリア農業資源経済局(ABARE)が12月6日、気候変動(地球温暖化)の世界及びオーストラリア農業への影響に関する研究報告を発表した。

 それによると、気候変動とそれに関連した農業生産性及び世界経済活動の退潮が主要農産商品の世界生産に影響を与える。気候変動の趨勢が変わらず、かつ適応策が講じられなければ、

 ・たとえば、世界の小麦、牛肉、乳製品、砂糖の生産は、2030年までに2%から6%の範囲で減少する。2050年までには、5%から11%減少する。オーストラリアではもっと減少、それぞれ9-10%、13-19%の減少となる。

 ・このような変化は、国際農産物貿易にもっと大きな影響を及ぼす。たとえば、オーストラリアのこれら主要商品の輸出は、2030年までに11-63%、2050年までには15-79%減る。

 オーストラリアは、農業生産と輸出に関して世界最大の悪影響を受ける国の一つをなすという。