原油価格高騰 1バレル100ドルも視野に

 10月17日は原油価格に関するニュースが飛び交った。


 ニューヨーク商業取引所原油先物相場が史上初めて1バレル88ドル台を記録し、1バレル100ドルが視野に入った。一方でOPECは価格上昇に懸念も表明するも、「上昇抑制のためにOPECがこれ以上できることはない」とする加盟国もある。


 2010年にオイルピークを迎えるならば、原油価格が下がる要素はない。世界的に食糧と原油価格が上昇基調に転じている。今後のWTOなどの貿易交渉は、この現実を踏まえた上で行って欲しい。




ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071017-00000757-reu-int

[ドバイ/ロンドン 16日 ロイター] 石油輸出国機構(OPEC)は16日に発表した声明で、原油相場が1バレル=88ドル付近に上昇していることに懸念を表明した。ただ、一部の加盟国は、上昇抑制のためにOPECがこれ以上できることはないとの見方を示した。
 OPECは9月、原油相場の80ドル付近への上昇は行き過ぎとの懸念を背景に、11月1日から日量50万バレルの増産を実施することで合意。
 その後も価格上昇が続いたが、OPECは、生産量は需要に見合っていると主張していた。
 OPECのバドリ事務局長は声明で「OPECは現在の価格水準が好ましいとは思わないが、高値を支えているのはファンダメンタルズではなく、供給量は十分であると強く信じている」と述べ、主要消費国の在庫は十分だと指摘した。
 リビアの石油担当高官はロイターに対し「OPECはできることはすべてやった」と述べ、これ以上できることはあまりないとの見方を示した。
 OPECの声明によると、イラクアンゴラを除く加盟10カ国は、11月からの増産に向けて対応を進めている。
 それでも、インフレを考慮に入れて調整した原油価格は、1980年の史上最高値90.46ドルに迫る勢いで上昇している。市場では、トルコとイラク北部のクルド人武装組織との緊張関係の高まりや、堅調な原油需要の増加、タイトな在庫、ドル安などが原因とみられている。



NY原油、一時初の88ドル台=投機資金流入で100ドルも視野に
10月17日6時0分配信 時事通信

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007101700077

 【ニューヨーク16日時事】16日のニューヨーク商業取引所NYMEX)の原油先物相場は、トルコとイラク北部のクルド人武装勢力との間の緊張の高まりを主因に一時1バレル=88.20ドルまで上伸、史上初めて88ドル台に乗せた。その後は利益確定の売りが出てやや値を消し、米国産標準油種WTIの中心限月である11月物は、前日終値比1.48ドル高の87.61ドルで終了した。6営業日続伸で、この間の上げ幅は約10%超に達した。
 イラク北部を経由して出荷される原油は、同国全体のごく一部で、たとえトルコと武装勢力が衝突しても、「原油供給への影響は限定的」(米アナリスト)とみられている。
 ただ、市場関係者は「投機的資金が商品・原油に流れ込み、完全なムード相場になっている」と指摘。「90ドル乗せは時間の問題で、大きな材料があれば乱高下しながら、100ドルに向かうのではないか」と見ている。