食料高騰対策でG20が農業大臣会合開催へ


 6月にフランスで行われるG20の農業大臣会合は注目ですね。
 議題が国際的な食料価格の高騰への対策とのことです。


  G20、食料高騰対策に本腰 6月に初の農相会合
  http://www.asahi.com/business/update/0208/TKY201102080565.html

 国際的な食料価格の高騰への対策を話し合うため、世界20カ国・地域(G20)としては初めての農業大臣会合が6月にパリで開かれることになった穀物や砂糖などの価格の上昇は、チュニジアやエジプトの政治的な混乱の一因にもなった。中国やインド、ブラジルといった食料の大消費国、大生産国もメンバーにしたG20の枠組みを使って、価格抑制策を協議する。

 今年のG20首脳会議(サミット)議長を務めるフランスのサルコジ大統領の呼びかけによるものだ。

 国内農業が弱くさらに通貨が弱い国は、食料国際価格が高騰すると国内食料品価格も高騰してしまいます。そこに若者の高失業率が加わると政権崩壊の危機に直面することはチュニジアとエジプトが教えてくれました。


 これら対策が求められていましたが、さすがフランスは発想が一味違いますね。調整の枠組みに金融サミットと呼ばれるG20を使うとは。確か、G7(8)をG20にしたのもフランスの提案だったと記憶している。何しろG20の国内総生産GDP)は世界の約9割で、貿易総額では8割である。さらに総人口は世界の2/3だ。


 フランス、やるな〜


 WTOのカウンターとしてG20の農業大臣会合を置くのは悪くない発想。そもそもドーハラウンドが決裂したのも途上国に限り認める「特別緊急輸入制限措置」の発動条件でインド・中国が米国と対立したためだった。


  決裂! 多角的貿易交渉
  http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080730/p1


 WTOとG20農業大臣会合、この2極の整合性というか落としどころを見つけたら世界は少し前進するんじゃなかろうか。



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