「中国の胃袋を誰が満たすのか」問題が始動か


 久しぶりに農業情報研究所さんのサイトを覗いたらやっぱり面白いネタがありました。中国が日本に次ぐ世界第二のトウモロコシ輸入国になるかも、というお話です。



  中国が日本に次ぐ世界第二のトウモロコシ輸入国に?
  農業情報研究所
  http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/agrifood/asia/news/11020501.htm



 ポイントを下にまとめます。



アメリ穀物協会(UGC)の予想


 アメリ穀物協会は2月3日、2011-12年の中国のトウモロコシ輸入が前年度9倍となる900万トンとなる予測を発表した。2010−11年における世界最大のトウモロコシ輸入国は日本で1610万トン。二位は韓国で850万トン。三位がメキシコで810万トン。中国は100万トンだった。



■在庫不足


 中国政府は通常、30%の在庫を保っているが今は5%の在庫しかない。具体的には、1000万−1500万トンの在庫不足が生じている。よって300万トンから900万トンの輸入が必要となる見込みである。



■在庫不足の理由


 食料価格抑制のため政府が国の在庫を放出した結果、国内需要が刺激され、需要自体が急増し、在庫不足が改善しないとのこと。



■市場への影響


 輸入900万トンという数字は大きい。4日のシカゴ先物(期近)相場は前日を16セント上回るブッシェル6.784ドルまで上がった。これは、08年6月11日から7月7日まで続いた7ドル台の期間を除けば、08年7月9日の6.83ドルに次ぐ史上3番目の記録だ。



★まとめ


 中国政府が食料価格抑制のため国の在庫を放出した結果、国内需要が急増し、在庫不足が起きている。

 インフレ懸念から食料在庫を放出することが国内需要を刺激することになるとはいかにも中国らしい現象である。これは中国の生産人口が減少局面を迎えるまでは続く傾向となるだろう。


 世界は、中国の胃袋を誰が満たすのかという問題に直面しつつあるようだ。やはり、農業が面白いな。


 私は農業情報研究所さんのセンスが好きだったことを再確認。
 よろしければ皆さんもどうぞ。
 

  農業情報研究所
  http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/


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