食糧とエネルギーが値上がり中


 食糧とエネルギーの価格が世界的に高騰している。


 最近では私の周りでも食糧・エネルギー価格の高騰について「投機筋」がどうのこうとか、食糧生産国が輸出を絞ってどうのこうのという説明を聞くことが多い。たいていマスコミの説明そのままなので退屈である。どこかにうまくやっているヤツがいて、そいつらが値を上げて儲けてやがる、そいつらが悪いんだという意識があるようだ。


 そもそも途上国の生活向上とピークオイルがあらかじめ視野に入っていれば最近の動きなどは驚くに値しない。今後も食糧とエネルギーの価格は構造的に上がることは目に見えている。市場経済なので需給のアンマッチがあればそれにつけこむプレイヤーがいるのは当然だし、どこかに悪者がいるからこの様なことになっている、なんて簡単な話ではない。


 冷戦構造が崩れた世界は戦国時代に突入しつつある。この様な時代ではエネルギーはもちろん食糧もナショナリズムに利用されるだろうという背景もある。資源ナショナリズムもあれば食糧ナショナリズムもあるということだ。最近の食糧輸出国の輸出制限に対して日本政府は輸出量を制限しないように呼びかけているらしいが、どうなることやら。


 というか、ここ最近は「農業とエネルギー」に関するニュースが多すぎてフォローしきれない。当「農業とエネルギー」をはじめた頃は少なかったのに … いよいよですね。


 「農業とエネルギー」に関するニュースに食傷気味な私は最近、清酒にはまりっ放しでどうしようもない。清酒を片手に漬物でもつまめるのならばまずまず豊かじゃないか、と思うのだ。


懸念は顕在化し、ナショナリズムの道は一本道である。