1個7.45円の「手作りギョーザ」
「ギョーザ事件」で浮き彫りされた「食のコンビニ化」。その背景について現代農業5月号主張は「1個7.45円の「手作りギョーザ」」としてまとめている。
□1個7.45円の「手作りギョーザ」
「ギョーザ事件」で、千葉県市川市の家族5人が食べた「CO・OP手作り餃子」は40個入り298円。1個当たりわずか7.45円であった。輸入冷凍食品が家庭の食卓に浸透したのはこの“安さ”があればこそである。
輸入冷凍食品が家庭の食卓に浸透する間、日本企業は人件費を節約し、正職員を減らし、「派遣」や「パート」といった非正規雇用比率を高めていった。フルタイム働いても生活が成り立たないワーキングプアが社会問題化しているのは周知の通りである。
いま日本では夫婦が共に夜遅くまで働き、家族がいっしょに夕食をともにすることすらままならない状況が広がっている。その夕食は、手軽で安い輸入調理冷凍食品で済ますことが多くなっているのだ。
■まとめ
現代農業が指摘するように、手軽で安価な冷凍食品が家庭に浸透する背景は、ワーキングプアが広がる背景と関連性があるのだろう。
またこの様な経済的な理由の他に、“時間的な理由”もあるのではないだろうか。「自分の時間」を増やしたいと考えるときに、料理の時間、または食事の時間は削減方向となるのは自明である。
食に対して、お金も時間もかける事が出来ない。まさに「食のコンビニ化」とも言える状況が広がりつつある。
■関連記事
ギョーザ事件から見えてきたこと
家庭・地域に食をとりもどす
現代農業2008年5月号
http://www.ruralnet.or.jp/syutyo/2008/200805.htm
ギョーザ事件から見えてきたこと 1
http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080421
ギョーザ事件から見えてきたこと 2
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調理冷凍食品の輸入増加
http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20080423
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