オージービーフは大丈夫?


 また農業情報研究所さんのニュースです。


 オーストラリアの小麦価格が下落したとのこと。といっても干ばつ不作見込みが修正されたからではなく、飼料価格高騰で家畜整理が進み飼料需要が急減したからとのことである。


 つまり


  穀物高騰 → 飼料価格高騰 → 畜産頭数整理


 となったため穀物収量が平年の1/4にもかかわらず穀物価格が下落に転じたのである。もはやこれは市場の収縮としかいいようがない。来年以降のオージービーフ輸入量が心配である。





オーストラリア 家畜整理で小麦価格が反転 生体牛輸出は記録的レベル 穀物農家は早々と刈り取りで、収量は平年の4分の1
農業情報研究所(WAPIC)
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/todeytopics.htm#071011


7-8月以来急騰してきたオーストラリア小麦国内価格が突然下落に転じた。干ばつ不作見込みが修正されたからではない。飼料価格高騰でフィードロットや養豚場が家畜の整理を始め、飼料需要が急減したからだ(Wheat prices fall,ABC,10.10)。干ばつとインドネシア経済の好調で、生体牛輸出頭数も記録的レベルに。インドネシアへ8月の輸出頭数は、昨年同期比で70%増加、6万1000頭に達した(Cattle exports at record high,ABC,10.11)。他方、ニュー・サウス・ウエールズでは、これ以上待っても無駄と、穀物農家がいつもより数週間早く刈り取りを始めた。収量は平年の4分の1になりそうという(Early harvest underway in northern NSW,ABC,10.11)。なにやら終末的様相だ。